令和だからこそ碇シンジにハマった話
2021年(令和3年)3月8日月曜日
25年の月日を経てついに
完結作が上映されました。
さよならすべてのエヴァンゲリオン
公開初日3月8日(月)、この日は朝から雨が降り続いていました。
朝9時10分上映のチケットを取り
「ついに完結なのか」と
軽い気持ちの上で、映画わ楽しむつもりでした。
しかしエンドロールが終わった後
劇場内が明るくなってもすぐに体が動かせず
帰りの道では、茫然自失状態でした。
自分の中にある、長く忘れていた
「何か」を思い出してしまうほどの強烈な体験
そして味わった事のない喪失感
映画の外へキャラが飛び出してしまい
置いてけぼりになった気持ち
その日からずっとエヴァの呪縛に
縛られてしまった感が強いです。
完結作は「解放、卒業」といったテーマが
強くあるように感じたのに
観客である私はむしろ卒業出来ず
またあの暗く閉鎖的で寂しく辛い世界へ
逆行してしまいました。
エヴァンゲリオンがTVで放映されたのは
1995年〜1996年
1997年には劇場版「A ir/まごころを、君に」
が公開され、社会現象となる。
私は1990年生まれなので、まごころを君に
公開時は、7歳 小学1年生でした。
その時からアニメや漫画が好きだったので
10代でエヴァと出会うのも自然の流れでした
90年のエヴァの持つ閉鎖的な世界
難解な言葉や展開にすっかり魅了され
当時の2ちゃんねるとか個人サイトで
「エヴァ 考察」と検索して
取り憑かれた日々を過ごしました。
ゲームやフィギュアの収集など
とにかく熱中したのを覚えています。
いつしか、恋愛とか友人と遊ぶ事に
夢中になりエヴァとは距離が空いて行き
結婚し、家事に育児と忙しく追われ
エヴァのことなどすっかり忘れて
30代を迎えました。
ところが今回、2021年ついにあの
エヴァンゲリオンが完結するというので
昔の自分をふっと思い出して劇場に足を
運んだという流れでした。
さっきも述べた通り、観賞後は10代の自分に
逆行し、更には深い呪縛の中に落ちていって
しまったという結末です。
なよなよしてウジウジして
弱い碇シンジには無関心でした。
ストーリーの解明に力を注いでいました。
ところが、結婚して子供を育てるようになった
今の私が出会った「碇シンジ」は10代の頃とは
全く違って見えました。
父親に虐待されているとしか言えない環境
幼少期から愛に枯渇した環境
自己肯定感も低いのも仕方なし
過酷な環境の中、物凄い大きな責任を
背負った14歳の少年
母親ユイに似たのか、とにかく美少年で
そして繊細な心を持った不安定な存在
エヴァでの戦闘シーンをみると物凄い
才能の塊であるのを感じられるし
とにかく可愛い、尊い、抱きしめてあげたい!
可哀想に思えてなりません。
シンエヴァでは、子供から大人へと変化した
安定した彼は見ていて
気持ちが良い、旧エヴァで感じていた
モヤモヤした思いもシンジくんによって
解放された感が強い。
でも、何故か私はまた旧エヴァの世界へ
降りていってしまっています。
何か辛く悲しいこの欠けた世界が愛おしい
庵野監督が気持ち悪がるヲタクといった感じ
になっています。
改碇シンジというキャラを愛せたのは
シンエヴァの完結作があって初めて生じた感情
完結作→逆行→完結作
とリピート、ループの状態です。
令和になってはじめて碇シンジにハマる
という事態になってしまった私は
どこまでも憂鬱な旧エヴァの世界の沼に
ハマっていくんです。
そこには救われない碇シンジがいて
複雑な性的願望を刺激するんですよね
誰にも言えない、気持ちが悪い感情
それこそエヴァの世界とシンクロしてしまい
暫くこの沼から抜け出せない
そしてなんとも言えない心地よさ
これこそエヴァの醍醐味か!!
開けてしまった私は暫し現実世界に
戻れずに深く沈んでいきそうです
呪縛に改めてかかってしまった。
でも大丈夫
この時代にはちゃんと「完結」を迎えた
エヴァンゲリオンの世界があるので
いつだってお別れできるんです。
しばらくは旧エヴァの持っていた辛い
部分とか、気持ちが悪い部分を堪能して
みようと思います!
碇シンジくん本当エモい
このシーンとか素晴らしいですよ
碇シンジだけがもつ良さがある。
泣き顔がとにかく美しくて儚い
令和の時代だからこそ碇シンジの
素晴らしさに目覚めた私でした。
ああ‥尊い